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Last updated : 15th October. 2022

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せん断流中に設置した直線翼垂直軸風車の性能に関する研究

 垂直軸風車は風向に対する指向性が小さく、風向変動が大きい市街地での利用に適しています。 しかし出力が現在風力発電に多く利用されている水平軸風車に比べ低いことが問題となっています。 そこで、風車は風速の大きい場所に設置することで出力が増加することから、都市部で発生する、大きい風速であるビル風を用いる提案がなされています。 ビル風はビル壁面付近で発生しますが、風速分布は壁面に近づくにつれて風速が小さくなるせん断流となっています。 本研究では出力増加を図りビル風を風力発電に利用するため、せん断流が直線翼垂直軸風車性能に与える影響を調査します。


 
図1 都市部での風力発電利用

風車性能を調査する方法として、風洞実験と数値流体解析が行われています。 風洞実験では風洞でせん断流を再現して風車出力を測定します。 当研究室の研究で、せん断流中に設置することで風車出力は大きく増加し、またせん断流中の最適風車位置がわかりました。




 
図2 実験の様子

数値流体解析では流体解析ソフト「ANSYS Fluent」を用いて3次元数値解析を行うことで、実験では測定が難しい風車周りの流れ場を求め、せん断流による出力向上の要因およびその他の影響を調査しています。


 図3 3次元数値解析結果


金沢大学流体工学研究室

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