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Last updated : 15th October. 2022

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局地的気象現象の数値流体シミュレーション

 本研究では,大気における風の流れ,特に山岳波やおろし風と言われる,山岳の付近に発生する大気現象をシミュレーションを通して行っています.山岳波は,大気が安定な時に山を越える風の下流で発生する波であり,空気中で発生する水の波のようなものと言えます.山岳波が発達すると,山の周囲には「砕波」と呼ばれる乱気流域や,山の斜面を風が吹き降りる「おろし風」が強く発達するようになります.

Downslopewind1

 上の図は砕波が出来た際に,大気浮遊物質(黄砂などのエアロゾルや排煙など)がどのように拡散されるかを示したものです.砕波では流れが強く乱れており,航空機などの航行には危険を伴うことが知られています.

Downslopewind2

 上の図はおろし風に乗って山斜面を吹き降りる大気浮遊物質をシミュレートしたもので、おろし風は時として強風災害を引き起こすことがあり,地域に応じて様々な名称があります.また,山のさらに下流に「ローター」と呼ばれる循環構造が出現しており,大気浮遊物質はここで強く拡散を受けます.

Downslopewind1

 上の図は標高500mの山による山岳波をベクトルで表したものです.

 このように、大気が安定な時に山を越える風の流れでは、様々な現象が発生しており,気象予測や防災,大気汚染物質の拡散等に関連して多くの研究が行われています.

金沢大学流体工学研究室

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