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Last updated : 8th March. 2021

森林内乱流構造に関する風洞実験とフィールド実験

 農作物の付近の植生は、肥料の飛散,地力の低下,地温の低下などの防止に役立ち、また、森林などの植生は温室効果ガスの吸収による気象緩和効果があることが知られています。この様な植生・森林の効果をうまく活用できれば、農業・植林技術分野の発展や地球環境への貢献が期待できます。そればかりでなく、種々の物質の分布を予測することができれば、生態系に及ぼす影響など、生物分野についても大きな発展が望めます。しかし、その知識は経験的なものであるため、十分な農産物の生産向上や温暖化や環境汚染の防止などには繋がっていません。森林などの植生の効果を有効利用するためには、森林植生内の物質・熱がどのように輸送・拡散されているかを知ることが重要となります。そこで、森林内で風速分布,渦拡散係数,温度分布,渦構造を観測することによって、物質及び熱がどのように拡散し輸送されているかを調べています。本研究では、角間里山や粟ヶ崎における実際の植生においてこれらの観測を行っています。

Downslopewind1

 上の写真は金沢大学角間キャンパスにある「角間里山森林観測タワー」です。タワーの高さは約20m。このタワーの10点の高さで風速,温度の各分布を測定し、物質の拡散を調べています。

金沢大学流体工学研究室

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