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Last updated : 8th March. 2021

管路内気液二相流の数値シミュレーション

 混相流とは、複数の相(気体、液体、固体)が混ざった状態の流れです。中でも、液体と気体の流れを気液二相流(お風呂の中に空気をためたタオルを入れて放出し、その大きな気泡が上昇していくのも気液二相流)、液体と固体の流れを固液混相流、気体と固体の流れを固気混相流などと言います。あまり身近な現象ではないので目にすることは然程ありませんが、工業的に使用されている機器(タービン系の配管、ポンプ、バルブ、熱交換機、原子炉 etc.)には非常に重要な現象となっています。本研究室では気液二相流の研究が盛んで、以前には「流体中の単一気泡に関しての実験・数値シミュレーション」また「気液二相流中における円柱周りの数値シミュレーション」などが研究されてきました。現在はキャビテーションという現象に焦点をあて研究が行われています。

キャビテーション

 キャビテーションは流れ場の圧力が減少し、その圧力が液体の飽和蒸気圧を下回ることによって液体から気体が発生する発泡現象です。類似現象として沸騰があります。沸騰は液体の温度が上昇することによって発生する現象ですが、圧力が飽和蒸気圧を下回ることで発生する点では同じ現象といえます。キャビテーションの研究には、スクリューなどの翼を対象としたものが多いですが、本研究では管内で発生するキャビテーションに関して、その実験と数値シミュレーションを行っています。

金沢大学流体工学研究室

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