1. 金属材料の微視組織と疲労挙動の関係



 実用構造用材料は疲労(繰り返し変形)が起こる環境下で使用されることがほとんどのため,繰り返し変形試験によって形成される転位組織と力学特性との関係を解明することは重要である.これまでに純Cu及びCu合金単結晶や実用Al合金などを用いて,疲労試験及び疲労転位組織形成過程の調査を行い,金属材料の疲労挙動と転位組織発達過程との関係を見通しよく明らかにするとともに,転位組織形成に及ぼす第2相の効果や転位組織の安定性について,学術的・工学的に重要な新しい数多くの成果を挙げてきている.現在は高温下での構造材料の使用を念頭に置いて,Al合金の高温疲労特性の調査を行っている.




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